合成燃料・水素
液体合成燃料活用
バイオマスから生まれるクリーン燃料
実現可能な、次世代へつながるエネルギー
現在「温室効果ガス削減目標」に向けて、世界各国や産業界では技術開発に注力しています。特に注目されているのは、技術的にも経済的にも実現可能で化石燃料の代替となる『貯蔵可能なグリーン液体燃料』です。
当社はこの需要に応えるため、農作物残渣や廃棄物を有効活用してバイオマスガスを生み出す技術を開発しました。
このカーボンニュートラルなエネルギー源に適切な触媒を活用することで、グリーン液体燃料の製造も可能です。これにより、多くの未活用のバイオマス廃棄物をエネルギーに変え、持続可能な次世代エネルギーの実現に貢献します。
バイオマスメタノール
バイオマスを原料として生産されるクリーンなメタノールで、農業残渣や木材の廃棄物などから得られる有機物を化学変換して製造します。燃料としてだけでなく化学工業の原料としても利用される再生可能なエネルギー源であり、燃焼時に有害物質を排出しない環境に優しいエネルギーとして注目されています。
第一世代バイオエタノール
サトウキビやトウモロコシなどのバイオマスを発酵させて製造する、いわゆる醸造エタノールであり、ガソリンの代替燃料として利用できます。植物由来なのでトータルでCO2を出さないと言えること、また発酵という古くからの技術で製造できることから、すでに ブラジルなどで大規模に製造されています。
第二世代液体バイオ燃料
食料と競合しない非食用のバイオマスを原料とする液体燃料です。従来のバイオエタノールはサトウキビ、トウモロコシ、甜菜など食用可能な植物を原料としていたので、食料と競合し穀物市場の高騰などを招いていました。それに対し廃材や稲わらなどの農業廃棄物、即ち非食用の植物を原料に製造することが可能な燃料を第二世代バイオ液体燃料と呼んでいます。
水素
通常-253℃の低温で液体として安定的に存在し、密度が小さく軽いため、液体燃料ロケットに利用されます。自動車などでの利用には、高い圧力や低温に対するインフラが必要であるものの、余剰なグリーン電力を使用した水の電気分解で製造できることから、二酸化炭素を出さない環境に優しいエネルギー源として注目されています。
SAF(Sustainable Aviation Fuel)
航空業界で使用される、持続可能な燃料のことです。航空機では燃料タンクなどのサイズに制約があるため、積載量と航続距離の関係から水素や電池は利用しにくいという問題があります。それらに比べエネルギー密度が高いSAFの導入は、航空業界の炭素排出削減や気候変動対策に貢献することが期待されています。